2018年 06月 01日
咲くも無心 散るも無心
咲くも無心 散るも無心
花は嘆かず 今を生きる
坂村 真民(詩人)
草花は与えられたその場所で精一杯、自分の使命を全うしています。
そんな姿に私たちは感動するのでしょう。
それに対して、私たち人間は寒ければ寒いで文句を言い、暑ければ暑いで文句を言う。私が私であることになかなか満足できずに、常に私以外の誰かと比べて、私以外の何かになろうとして、事実を事実としてちゃんと引き受けられない、そんな私の姿があります。そんな私たちに、事実を事実としてちゃんと引き受けていく姿を、草花は教えてくれます。
ただ、一つ注意しなければいけないことがあります。
それは、「全ての事実を事実として引き受けなさい」ということではありません。
セクハラ、パワハラ、ブラック企業、保育園不足、環境破壊……などなど、変えることができる、変えなければいけない問題、そのまま引き受けてしまってはいけない事実は沢山あります。
逆に「人間として生まれてきたからには、必ず年をとり、病気になり、最後は死んでいく」という変えることができない問題、引き受けなければいけない事実もあります。
藤田一照(僧侶)はこう申します。
『変えられることは変える努力を、変えられないことは受け入れる努力を』
このことが「今を大事にする」「今を生きる」ということなのかもしれません。
合掌
by opentemple
| 2018-06-01 14:52
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